事業のいきさつ

はじめに

　2011年3月11日に発生した東日本大震災は東北地方、そして、日本全国に甚大、かつ、未曾有の被害をもたらしました。そのような中、宮城県において、すでに被災地支援で協力関係にあった団体の中から復興に少しでも役立つことができればと、特定非営利活動法人ＤｏＴａｎｋみやぎ地域政策研究行動会議を中心に、まちづくりＮＰＯげんき宮城研究所、東日本大震災圏域創生ＮＰＯセンター、子育て支援アシスト・エフワン、有限会社３Ｄ・ＦＡＣＴＯＲＹ、特定非営利活動法人グッドニュース・プロジェクトの6団体が結集、独立行政法人福祉医療機構より、社会福祉振興助成事業の地域連携活動支援事業として助成を受け、「東日本大震災復興自立子育て支援事業」が実施されました。
「あなたはひとりではない」このメッセージは支援の働きが進められる中でたびたび聞かれたものではありますが、被災された方々のみならず、支援に携わる者たちにとっても励ましとなるものです。東日本大震災のような大災害への支援には、それがどんなに経験を積んだ、リソース豊かな団体であったとしても、ひとつの団体でそれにあたることは不可能でしょう。しかし、複数の団体との連携により、それぞれの団体がそれまで尽力してきた分野だけでなく、より包括的な支援が可能になるのです。お互いが持てるものを提供し合うという、まさに「ひとりではない」ことが生み出す力と豊かさを本事業に携わることによって体験できたことは、今後の活動への指針となることは疑う余地もありません。
この事業を可能にするためにそれぞれの団体の代表者が大切な支援の働きの合間を縫うようにして集まり、貴重な意見やアイデアを提供してくださいました。また、被災地支援に関わるさまざまな情報の交換の場としても委員会が大きく役立ったことも特筆の価値があると考えております。各団体の代表者の皆様に心より感謝いたします。
終わりにではありますが、この地域の支援団体の連携事業をご理解くださり、助成くださいました独立行政法人福祉医療機構に本事業の委員会を代表して心より御礼申し上げます。

東日本大震災復興自立子育て支援事業実行委員会
実行委員長　永井　信義